東之宮古墳調査報告書wiki †
東之宮古墳調査報告書wiki版をめざしての試み 永遠に未完,暫定版です
東之宮古墳調査報告書 †
- 赤塚次郎編2005.3『史跡東之宮古墳調査報告書』犬山市埋蔵文化財調査報告書第2集 犬山市教育委員会
- 渡邉 樹編2006.3『史跡東之宮古墳 第1次調査概要』犬山市埋蔵文化財調査報告書第3集 犬山市教育委員会
- 渡邉 樹2007.3『史跡東之宮古墳 第2次調査概要』犬山市埋蔵文化財調査報告書第4集 犬山市教育委員会
- 渡邉 樹2008.3『史跡東之宮古墳 第3次調査概要』犬山市埋蔵文化財調査報告書第5集 犬山市教育委員会
- 渡邉 樹2009.3『史跡東之宮古墳 範囲確認調査報告書』犬山市埋蔵文化財調査報告書第6集 犬山市教育委員会
東之宮古墳関連文献一覧 †
- 名古屋大学考古学研究室1974「瓢箪山古墳」『重要遺跡促進調査報告』
- 宮川芳照1983「東之宮古墳」『犬山市史』史料編3 考古・古代・中世
- 犬山市文化史料館1994『尾張北部と犬山の古墳時代 重要文化財東之宮古墳の出土品を中心に』犬山市制40周年記念特別展
- 赤塚次郎1995「人物禽獣文鏡」『考古学フォーラム 6』
- 宮川芳照1997「古墳文化の発展」『犬山市史』通史編上
東之宮古墳の基本情報 †
墳長72m、後方部48m×49m、後方部高8m、前方部幅43m、前方部高6mを測る前方後方墳
墳丘基底石長67.2m,後方部39.2×36.6m,前方部28m,前方部基底石幅32.8m
- X=-67651.635・Y=-19595.451 *1
- 緯度35°23′24.05791″・経度136°57′03.46317″・Z=143.0 *2
- 所在地:愛知県犬山市大字犬山字北白山平7
- 出土遺物については,昭和53年6月15日文部省告示第131号にて重要文化財に指定
- 東之宮古墳については,昭和50年7月19日文部省告示第118号にて国史跡に指定
- 追加指定,平成22年2月22日文部科学省告示第19号にて指定範囲の拡大 指定地面積:8442.29平米
東之宮古墳の調査成果について †
2004年段階の墳丘測量図によれば、規模*3については
東之宮古墳は墳長72m、後方部48m×49m、後方部高8m、前方部幅43m、前方部高6mを測る前方後方墳である。
ほぼ東西に長くのびる白山平山頂の西端部頂に位置し、
- 古墳の主軸は
N-52°-W N-57.5°-W
主軸線*4
墳丘の北側と南側には平坦面が確認できる。
前方部西端部のみが土取により破壊を受けているが前方後方形が見事に残存し、特に北側斜面はほぼ旧形状をそのまま留めているものと思われる。---2005-12-11
東之宮古墳にはほぼ全面に葺石が存在する。
大きくまとめれば三つの石が使われている。チャートの岩礫・川原石・砂岩の板石。---2006-10-01
東之宮古墳は、ほぼ100%盛土による造営と推測できる。
東之宮古墳が位置する白山平は、チャートの岩山である。その山頂のみに分布する砂礫層。
砂礫層を基盤造成面と推測しておきたい。---2006-10-01
内部構造 †
竪穴式石槨 †
墳丘の主軸に並行して後方部頂に竪穴式石槨が存在する。竪穴式石槨の規模は、
長さ4.8mで幅0.96mを測る。
天井石 †
天井は7枚の扁平な板石状の天井石によって覆われている。
そして調査時点では、南東側から3番目の石が中央部で折損しており、僅かな陥没が確認できた。「天井石は厚さ0.15mから0.2m」で、両端に大型の天井石を配している。
「外面は部分的に自然面を残し、内外面ともに板状に加工され」設置面には大きな間隙が見られない。
- 天井石の石材は、犬山市善師野から可児市帷子地区にかけて産する凝灰岩製(再検討の余地あり,葺石の再検討からも同じ砂岩製の可能性が高い---2007-03-27)
被覆粘土 †
天井石の上部には、「全面に0.15mから0.2mほどの乳白色粘土」が丁寧に被覆されていた。
後方部上から約1.5mほどの場所に、天井石が配置されており、また約3mほどで、竪穴式石槨の底面となる。このレベルはほぼ前方部の高さに近いものと想定できる。
なお、石槨北側には角礫を配した小石室が存在する。
副葬品 †
石製品7点(石釧3点・鍬形石1点・車輪石1点・合子2点)
玉類140点(翡翠製勾玉3点・硬玉製管玉137点)
鏡11面(三角縁神獣鏡4面・斜縁同向式二神二獣鏡1面・方格規矩四神倭鏡1面・四獣形鏡1面・人物禽獣文鏡4面)
鉄製品(鉄剣4点・鉄刀9点・鉄剣鉄槍17点・鉄鏃6点・短冊形鉄斧3点・有袋鉄斧3点・針筒1点・Y字形鉄器2点・ヤリガンナ等)
副葬品とその配置
東之宮古墳の調査日誌について †
調査日誌 †
1973年(昭和48)の調査
東之宮古墳の歴史・地理的環境について †
愛知県犬山市白山平、山頂(犬山市犬山字北白山平7) †
位置と環境 †
白山平丘陵頂部に「東之宮古墳」が存在する。
東之宮古墳が立地する標高143mの白山平山頂は、西方に木曽川から鵜沼方面を、南方は濃尾平野を望むことができる。景勝地である。
前方部南には「東之宮社」が鎮座する。
周辺の遺跡 †
Gmap:東之宮古墳と周辺の遺跡
南山麓には古墳中期の代表的な大型前方後円墳である妙感寺古墳が所在する。
ところで、木曽川の右岸である各務原市鵜沼地区には興味深い遺跡や古墳が存在する。その下位面にあたる木曽川右岸の微高地には
鵜沼古市場遺跡群(弥生後期から古墳時代にかけての大規模な集落遺跡)
かつて木曽川が、この伊木山周辺から複数の河道となって犬山扇状地を南流していた時代においては、鵜沼地区の微高地形が、まさに中洲状の景観として復原できる。
この場所に東之宮古墳の造営主体である、集落遺跡が存在していた可能性を想定しておきたい。
東之宮古墳Photoアルバム †