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2005年04月05日

鏡群

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東之宮古墳からは合計11面の鏡が出土している。その内容は三角縁神獣鏡4面、同向式神獣鏡1面、方格規矩倭鏡1面、四獣形鏡1面、そして人物禽獣文鏡が4面である。ここではその出土状況を重視して、検出状況から復原できる、埋納鏡群を基軸にして整理していくことにしたい。
埋納鏡群は5つに区分できる。AからE鏡群と呼ぶことにしたい。A・B・C・D鏡群は竪穴式石槨東壁に存在する一枚の大きな奥壁状壁面に配置されたものである。Eは唯一の棺内出土鏡である。
A鏡群
東壁の北側にまとまって配置されていた鏡群で、4面の鏡が鏡面を棺方向に向け、重ねて壁面に立て掛けられていたものと推測できる。手前から三角縁唐草文帯三神二獣鏡(1号鏡)、斜縁同向式二神二獣鏡(2号鏡)、三角縁唐草文帯二神二獣鏡(3号鏡)そして一番奥には人物禽獣文鏡C(4号鏡)の組み合せである。1号鏡である三角縁唐草文帯三神二獣鏡は、検出段階では手前に倒れ込み、結果として鏡背を向けた状況で発見された。人物禽獣文鏡を除けば、本墳出土鏡群においてやや古相の三角縁神獣鏡群のセットとなる。
B鏡群
東壁ほぼ中央部に存在する鏡群で、検出時には2面ともに手前に倒れ込んだ状況で発見されているが、本来は東壁に立て掛けられていたものと推測したい。それは東壁に残る鏡痕跡(変色部)からも類推できよう。手前から三角縁波文帯三神三獣鏡同笵番号69(5号鏡)、大型鏡である方格規矩四神倭鏡(6号鏡)の2面の組み合せが見られる。個々布に包まれ一つの木箱(ヒノキ)に納められていたと思われる。
C鏡群
東壁中央部やや南よりに存在する鏡で、東之宮古墳出土鏡の中では最も小型の鏡である。鳥頭系四獣形鏡(7号鏡)の1面がやはり鏡面を棺方向に向けて、単独で配置されている。その南に人物禽獣文鏡B(8号鏡)が置かれ、東壁鏡群の中で唯一破砕が見られる鏡である。各々単独で配置されたと推測するが、ここではまとめてC群鏡としておく。
D鏡群
東壁に存在する鏡群の中で最も南に配置された鏡群。鏡面を棺方向に向けて東壁面に立て掛けられたものである。手前から人物禽獣文鏡D(9号鏡)、その背後には三角縁波文帯三神三獣鏡同笵番号70(10号鏡)の2面の組み合せである。8号鏡との関係は再検討の余地があるが、配置の順としては8号鏡の後、10号鏡そして最後に9号鏡である。
E鏡群
棺内に配置された唯一の鏡で、石製品の集中配置に含まれて発見されたものである。鍬形石・車輪石・石釧・合子と組合い埋納された。人物禽獣文鏡A(11号鏡)の1面であり、意図的な破砕を行い、その後にあらためて復原的に配置されたと推測する鏡である。(付論参照)
以上11面の配置状況を基にして、以下個別の特徴について整理しておきたい。

Posted by jiro at 2005年04月05日 07:45